ライアンエアーはヨーロッパではもちろん世界でも最大級の規模を誇るLCCです。1985年にアイルランドで設立されました。本社があるアイルランドのダブリン空港とロンドン・スタンステッド空港をハブ空港として運航しています。

格安航空会社ライアンエアーの就航と発展に伴いヨーロッパでは大手の航空会社が業績不振に陥るなど再編が進んでいます。驚異的なほどに格安の航空運賃は非常に人気があるものの、サービスの内容や行き過ぎた低コスト化の手法が度々批判にさらされることもあります。

航空券の価格

ライアンエアーは、料金が驚くほど安く、ロンドン-パリ間の運賃がたったの0.99ユーロ(=107円)～という格安の料金で販売されています(※便数・席数に制限あり)。他にも事前購入割引航空券の中には0.01ユーロ(=1.1円)という驚きの運賃を設定しています。アメリカの格安航空会社にして世界最強のLCCとの呼び声が高いサウスウエスト航空のビジネスモデルに忠実に踏襲し、都市郊外の第二、第三国際空港を使用し、航空券の予約・販売をインターネットで行うことで格安料金を実現しています。

また、参入予定の大西洋路線においてはニューヨーク-ロンドン間を10ユーロ(=約1090円)～の格安運賃でエコノミークラス座席を、片道5,000ユーロ(=545,000円)でファーストクラス座席を提供予定となっています。

機内サービス

現在の格安航空会社では主流となっている、機内食や飲料のサービスの有償化、オーディオセットやマイレージサービスの廃止だけでなく、座席のリクライニング機能やシートポケット、テーブルなども排除するなど徹底した低コスト化が図られています。
また、飲食物は持ち込みが自由であるものの、他のLCCでは無償で提供されることも多い水も有償での販売という形態が採られ低コスト化と収益化への徹底した取り組みが伺えるものになっています。他にも収益化という面では手荷物預けや優先搭乗サービスを有料化、航空券購入の際の支払い手数料徴収など他のLCCでは行われていない有料サービスもあります。

保有・運航機材

ライアンエアーはその徹底したコスト管理を象徴するように、B737-800(189席)の1機種のみで運航しています。保有機数は2012年の時点で292機に達する見込みで、この数だけを見てもLCCとしては非常に規模が大きいことが分かります。
また、運航機材は最新の運航効率がいい機体に絞られているため機体年齢は平均で3.8歳と非常に新しいのが大きな特徴です。

就航都市・路線

ヨーロッパを中心に178都市に就航しています。