サウスウエスト航空はアメリカ最大にして世界最大のLCCと言われる格安航空会社です。設立も1967年と歴史も古く、世界中の格安航空会社がそのビジネスモデルを参考にしていることでも広く知られています。格安航空会社の多くが主力機として採用するB737を550機保有・運航するなど世界最大のB737の運用者(2011年)でもあります。

他のLCC同様、低コスト化への取り組みを行っていますが、その最大の特徴は航空機の多頻度運航にあります。それは、過去には到着から次の便の出発までの時間感覚を最短10分で運航していたという事実に象徴的に表れています。現在でも平均25分間隔で1日当たりの平均で6回程度運航されています。また、ハブ・アンド・スポーク型の路線ネットワークではなく、ポイント・トゥ・ポイント型の路線ネットワークで運航されているので、ダイレクトに目的地へ行くことができるという点が大きな特徴です。

国際線の運航

伝統的に国際線の直行便は運航してこなかったサウスウエスト航空ですが、同じアメリカのLCCであるエアトラン航空との合併(2011年)によりエアトラン航空の国際線であるメキシコやカリブ海地域への国際線を現在では運航しています。

機内サービス

他のLCCに多く見られるようなシートピッチの間隔の狭さはなく、標準的な座席配置になっています。機内でのドリンクサービスもソフトドリンクは無料で提供されるため、格安航空会社としては珍しいサービス形態をとっているのが特徴的です。ただし、是席指定はなく、チェックイン順に席が決められていきます。座席は基本的に革張りのもので、新型機などから順にWi-Fiの標準装備化が進んでいます(2012年にはすべての航空機で導入予定)。

低コスト化への取り組み

サウスウエスト航空では、他のLCCとは違い、先に挙げた単一の航空機の多頻度運航や駐機中の航空機のエンジン洗浄などを行うことで一回のフライト当たりの運航コストを削減するなどの取り組みが行われており、サービスの質を必要以上に落とすことなく航空券の格安化を進めていることから利用者にとっては大変理想的な形で低コスト化を実現しています。

マイレージサービス

「Rapid Rewards」という独自のマイレージサービスを提供しています。他の同種のサービスとの違いは、搭乗区間の飛行マイルに対してポイントが加算されるのではなく、購入した航空券の価格に応じてポイントが加算されるという点にあります。

運航・保有機材

エアラインとしての歴史が長いこともあって、保有機種数は5機種となっていますが、B737の最新型機種であるB737–700とB737-800を大量に発注しており、順次古い機体が退役後はそれらに置き換わる予定です。

B717-200

88機

B737–300

163機

B737–500

25機

B737–700

372機

B737–800

1機

就航都市・路線

エアトラン航空が元々運航していたメキシコ・カリブ海地域への国際線を除くと、アメリカ本土内の国内線のみの運航となっています。